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「街」が開花した清澄白河、しないままの東雲を抱える江東区、南北に長い形と鉄道・道路が今一つフィットしていない江戸川区の「輝く街・くすむ街」

牧野知弘の23区「街間格差」第12回
牧野知弘

発展から取り残された平井、小松川

ただし江戸川区内には南北に走る鉄道が存在しません。また道路も環七がある以外、南北という意味では主要道路がありません。

そのため鉄道路線から少しでも外れたエリアは陸の孤島のような状況になってしまいます。

また強力なJR沿線にあっても、新小岩から荒川を挟んだ対岸にある平井や小松川などは、距離的に都心へ近いのにもかかわらず、荒川と旧中川に挟まれた結果、周囲の発展から取り残されたような印象があります。

平井駅前(写真提供:Photo AC)

なお、都営新宿線沿線には核となるような「街」がありません。他線に乗り換えられるターミナルとなる駅がないことがその原因です。

こうした事情から、人が集まりにくい構造になっているのかもしれません。

牧野知弘
1959年生まれ。オラガ総研株式会社代表取締役。東京大学経済学部卒業。第一勧業銀行(現:みずほ銀行)、ボストンコンサルティンググループを経て、89年三井不動産入社。数多くの不動産買収、開発、証券化業務を手がけたのち、三井不動産ホテルマネジメントに出向し、ホテルリノベーション、経営企画、収益分析、コスト削減、新規開発業務に従事する。2006年日本コマーシャル投資法人執行役員に就任しJ-REIT(不動産投資信託)市場に上場。09年株式会社オフィス・牧野設立およびオラガHSC株式会社を設立、代表取締役に就任。15年オラガ総研株式会社設立、以降現職。著書に『街間格差』『なぜ、街の不動産屋はつぶれないのか』『空き家問題』『こんな街に「家」を買ってはいけない』『2040年全ビジネスモデル消滅』など。テレビ、新聞などメディア出演多数。
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