自治会が「自分事」になったある出来事
そんな移住者の僕に、かつては地域の名誉職だったという自治会長の白羽の矢が立ったのは、身もふたもなく「高齢化の中で成り手がいないから」に尽きるのだが、僕自身が「自治会長やらせていただきます!」の心境に至ったのは、実はそれまで十余年の地域生活の中で、この地域の維持について「他人事ではない」という感覚が、徐々に育っていたからなのだった。
(『中央公論』6月号では、この後も自治会長の経験を通じて得たさまざまな気づきから、「保守」の意味を問い直す。)
鈴木大介(ルポライター)
〔すずきだいすけ〕
1973年千葉県生まれ。若者や女性の貧困問題を取材するルポライターとして代表作に『最貧困女子』がある。貧困と障害をテーマにした著作を重ね、『「脳コワさん」支援ガイド』で日本医学ジャーナリスト協会賞大賞を受賞する。近著に『ネット右翼になった父』(新書大賞2024第5位)、『貧困と脳』。
1973年千葉県生まれ。若者や女性の貧困問題を取材するルポライターとして代表作に『最貧困女子』がある。貧困と障害をテーマにした著作を重ね、『「脳コワさん」支援ガイド』で日本医学ジャーナリスト協会賞大賞を受賞する。近著に『ネット右翼になった父』(新書大賞2024第5位)、『貧困と脳』。