筆者も遊んだ「イカゲーム」
本作が世界にウケた要因の一つには、子どもの遊びを"ダサい"ジャージ姿の大人たちが命がけでやっている滑稽さがあるのだろう。ジャージは韓国では「プータロー」、落伍者の象徴だ。最初の遊び「ムクゲの花が咲きました」(「だるまさんが転んだ」)に登場する巨大な「ヨンヒ人形」(ペコちゃんに似ているが)はインパクトがあった。海外でも「恐怖の人形」として関心を集め、シドニーの公園にも登場、"インスタ映え"するアイテムとなっている。ちなみにムクゲは韓国の国花で、朴正熙政権期には核開発計画のコードネームだったと言われている。
タイトルにもなった「イカゲーム」は一種の陣取りで、地面に描く△と▢の組み合わせがイカに似ていることからこの名がついた。激しいボディコンタクトが苦手な私はあまり好きではなかったが、人気のある遊びだったことは間違いない。