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尾身 茂 我々専門家は、言うべきことは言う「オネストブローカー」

尾身 茂(新型コロナウイルス感染症対策分科会会長) 聞き手:牧原 出(東京大学先端科学技術研究センター教授)

無理にコンセンサスを得ようとしない

牧原 分科会内で意見の相違が表れることに対して、どのように感じていますか。

尾身 とても健全だと思います。会議の中でさまざまな意見があることを、政府、そして国民にしっかり伝えることは、会議の透明性と健全性を担保する意味で大切です。

 だから、私はコンセンサスが得られるように努力はするけれども、無理やりコンセンサスを形成すべきではないと思います。ファクトの理解が進まないなかで意見が分かれているのなら、ファクトをしっかり理解してもらえばコンセンサスが得られるかもしれません。しかし、ファクトを理解したうえで意見が異なる場合は、価値観や考え方の違いによるものなのでオープンにしたほうがいいという判断でした。

(中略)

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