中央公論 2023年2月号

2023年2月号(1月10日発売)

定価950円(本体価格864円)

電子版

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中央公論 2023年2月号

【特集】大学再編で日本は生き残れるか

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【 特集Ⅰ】
大学再編で日本は生き残れるか

〔緊急調査〕
10兆円ファンド」にこれだけは言いたい
研究力トップ25大学 学長アンケート
▼北大、東北大、筑波大、千葉大、慶大、芝浦工大、順天堂大、電通大、東大、東京医科歯科大、東工大、東京農工大、早大、横国大、金沢大、名大、豊橋技術科学大、京大、阪大、大阪公立大、神戸大、岡山大、広島大、九大、熊本大

 

アンケートから見えてきた学長のホンネ
▼小林哲夫

 

〔対談〕
東京工業大学 東京医科歯科大学 2024年に統合
世界で勝負する大学に
▼益 一哉×田中雄二郎

 

経営・距離・新型コロナをめぐって
現場から見た北海道3大学の統合
▼江頭 進

 

新大学では「日本のMIT」も「第2のビル・ゲイツ」も目指さない
実学を重視したエンジニア養成を
▼西 和彦

 

戦後大学史上、第4の衝撃
大学ファンドと国際卓越研究大学がもたらすもの
▼石原 俊

 

ドイツの大学改革に学ぶもの
統制と自律のバランスをどう取るか
▼竹中 亨


時評2023

"ローカル線世界"から考える
▼岩間陽子

「富国」なしの「強兵」は亡国への道
▼井上智洋

『すずめの戸締まり』に見る〈うしろめたさ〉の共同性
▼河野有理


アバター化技術による教育効果への期待
メタバースは一時的な流行に終わらない
▼雨宮智浩

 

学問と政治~新しい開国進取 安全保障編【第3回】
有識者会議に初参加し日本とアジアを考える
▼北岡伸一

 

視界不良の台湾海峡情勢
統一地方選大敗で近づく「蔡英文時代」の終焉
▼野嶋 剛

 

反ゼロコロナの「白紙デモ」で一強体制は変わるか
習近平が習近平でなくなる日
▼城山英巳


【 特集Ⅱ】
ポスト黒田に待ち受ける難題

商品・労働・金融の価格競争をいかに正常化するか
賃上げの好機を逃さず「慢性デフレ」から脱却を
▼渡辺 努

 

2%物価目標は維持するべきか
「微害微益」の異次元緩和で得た教訓
▼門間一夫

 

日本経済10年の軌跡と今後のシナリオ
アベノミクス後をいかに乗り切るか
▼片岡剛士


〔対談〕
企業経営も家計も基本は同じ
お金を軸に人生を考える
▼芳井敬一×原田ひ香

 

リモートワーク、成果主義、副業解禁......
コロナ禍で変わった「働き方」を検証する
▼常見陽平

 

六波羅探題、宝治合戦、幕府滅亡......
「鎌倉殿の13人」以後の北条氏をめぐるブックガイド
▼鈴木由美


地球行商人
味の素 グリーンベレー【第25回】
▼黒木 亮


好評連載

冒険の断章【第37回】
筋トレと実在
▼角幡唯介

炎上するまくら【第74回】
「ファシリテーター」って?
▼立川吉笑


短期集中連載

今、こんな本を読んでます【第2回】
空から落ちてきた話
▼村田喜代子


連載小説

チャンバラ【最終回】   
▼佐藤賢一

ジウX【第7回】
▼誉田哲也


グラビア

海神の楽園㉖
▼撮影・文:伊勢優史

《Memories》 私の書斎
▼宇野千代


連載・コラム

ニュースの1枚

深層NEWSの核心

音楽には物語がある㊿
▼小谷野 敦


書苑周遊

新刊この一冊
▼後藤正治

著者に聞く
▼豊田恭子    

気まぐれ映画館
▼三浦哲哉

Book Clip

2023年2月号【編集長から】

★昨年末、広島に行く機会があった。原爆投下の3日後に運行を一部再開して復興のシンボルとなった路面電車に乗り、被爆の実相を伝える広島平和記念資料館の展示、かつての町並みや生活様式がうかがえる被爆遺構などを初めて見て回った。一日ではとても足りない。再訪を誓いながら東京への帰途に就いた。

★折しも広島では岸田首相が提唱し、自ら参加した核軍縮に関する「国際賢人会議」が行われたところだった。5月には先進7ヵ国首脳会議(G7サミット)が開かれる。ウクライナ戦争の出口は見えず、ロシアのプーチン大統領が核の恫喝を繰り返す中、人類史上初めて核兵器の惨禍に遭ったヒロシマに世界の政治リーダーが集い、「核なき世界」への取り組みを模索することには歴史的な意義がある。泊まりがけで飲食を共にし、知恵を出し合い、問題の解決策を探る。首脳のキャンプともいえる特別なサミットで、より安全な世界を取り戻す道筋を示すことができるだろうか。

★キャンプの語源はラテン語で平らな場所を意味するcampus(カンプス)で、大学構内を示すキャンパスとしても使われるようになったという。特集は「大学再編で日本は生き残れるか」。低落傾向の日本の研究力を取り戻そうと大学の選別に乗り出した国の事情、国内外の競争に晒される大学の本音に迫った。

編集長:五十嵐 文