中央公論 2026年1月号

2026年1月号(12月10日発売)

定価1100円(本体価格1000円)

電子版

12月10日発売

中央公論 2026年1月号

【特集】指導者たちと国家の命運

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【 特集 】
指導者たちと国家の命運

帝国の時代に必要な政策と度量
世界秩序の崩壊期、高市首相の課題
▼北岡伸一

「最高実力者」としての習近平
――目指すのは「家業」の永続と「覇業」の実現
▼鈴木 隆

アメリカの「危機」「解体」を言い募る前に
「トランプ劇場」の驚愕と陳腐
▼村田晃嗣

法の上に立ち、法をつくる
歴史的構造に支えられるロシア的リーダーシップ
▼池田嘉郎

二大超大国の時代に国際的影響力を発揮
「鉄の女」サッチャーの外交における成功と失敗
▼池本大輔

対テロ戦争、訪朝、拉致問題......
小泉純一郎 劇場型政治における外交
▼井上正也

歴史とどう向き合ってきたのか
ドイツの指導者たちとイスラエル政策
▼板橋拓己


時評2026

石破・高市交代にみる現状承認と一発逆転
▼五百旗頭 薫


たかが電話、されど電話のトランプ時代
▼鶴岡路人


高市政権に求められる「働き一両、考え五両」の思考
▼櫻川昌哉


AIや核融合研究は「ハイプ」しているのか
▼横山広美


「戦後80年所感」私はこう読む
「反軍演説」をいかに歴史の教訓とするか
▼小山俊樹

予備選なき日本型選挙の帰結
日米比較から見る女性総理誕生
▼中林美恵子

高市首相は新時代の先駆者か、旧時代の最終走者か
高支持率なのに危うい政権運営のなぜ?
▼牧原 出


【特集Ⅱ】
インフレ時代をどう生きるか

〔対談〕
どうなる物価・金利・賃金
日本は「実質ゼロベア・ノルム」から脱せるか
▼渡辺 努×河野龍太郎

春闘、最低賃金、中小企業
実質賃金プラスへ 2026年は正念場
▼玄田有史

東京の不動産高騰はバブルでなく構造的現象だ
――衰退期に必要な「都市の未来を信じる力」
▼清水千弘

「使いながら運用する時代」に心得るべきこと
退職後の資産取り崩し術
▼野尻哲史


【新シリーズ 論壇を築いた12人】
吉野作造
――リベラル・デモクラットの矜持
▼小川原正道

「キャンセル・カルチャー」の応酬で壊れる民主主義
「殉教者」カークと宗教化するアメリカ政治
▼加藤喜之

「未来を選択する会議」が目指すもの
人口減少時代に求められる「対話」
▼小林味愛

相次ぐ被害にどう対応すべきか? 共生の文化からひもとく
クマと日本人
▼増田隆一


新連載

東京藝大で教わる美術鑑賞のレッスン【第1回】考えるポーズ
▼佐藤直樹


好評連載

炎上するまくら【第109回】戦う覚悟はできた
▼立川吉笑


連載小説

ジウ The Next【第8回】
▼誉田哲也


グラビア

東京藝大で教わる美術鑑賞のレッスン【第1回】
▼佐藤直樹


吉野作造と『中央公論』


連載・コラム

ニュースの1枚

深層NEWSの核心


書苑周遊

新刊この一冊
▼石戸 諭

著者に聞く
▼川原繁人

このマンガもすごい!
▼トミヤマユキコ

Book Clip

2026年1月号【編集長から】

★校了作業中、一休みして夕食をとっていたところテレビから聞こえてきたのは「サンフレッチェ広島」という言葉。サポーターの一人として耳を澄ませると、日中対立が深まるなか中国・四川省で開催される国際試合を前にしたスタジアム周辺からの中継でした。

★日中対立とサッカーで思い出すのは2004年のアジアカップ。小泉純一郎首相の靖国参拝の影響で反日の気運が高揚する中国で開催された同大会では、試合中はもちろん、キックオフ前の国歌演奏中も、日本代表は激しいブーイングを浴び続けました。そんな完全アウェイの環境にもかかわらず、日本代表は決勝で中国代表に31で完勝。見事優勝を果たします。ただ試合後に日本の公使が乗った車の窓ガラスが割られるなど、後味の悪さも残りました。20年前と比べて中国は経済・軍事両面ではるかに強大となったうえ、習近平国家主席の権力は当時の胡錦濤主席どころではありません。高市早苗首相は現下の難局を乗り切れるのか。今号の第1特集では指導者を切り口として、厳しさを増す世界情勢を考察しています。

★冒頭で触れた試合は引き分けで終了。動画配信で観戦したかぎり、熱いものの荒くはない通常の国際試合で、現地観戦した広島サポーターも特に問題はなかったそう。20年前より事態が深刻でない証しならばよいのですが。

編集長:田中正敏


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