2012年1月号【編集後記】

★業界の慣行で、いま手にされているのは年内発売でも「新年号」。新たにふたつの連載が、今月よりスタートしました。★小誌1976年7月号「アメリカの虎の尾を踏んだ田中角栄」でジャーナリストとして本格デビューした田原総一朗氏。

田原氏といえばテレビの人、といったイメージが強いですが、文筆に賭ける意欲にもまったく衰えはありません。自らが「人生最後にして最大のテーマ」という「天皇」に挑みます。★その静かな筆致と、取材対象者への温かな眼差しで多くのファンを持つ後藤正治氏は、いまも色褪せない「名ノンフィクション」を探訪します。ノンフィクション作家が、先達の残した数々の傑作をどう読み解いていくのか。どうぞご期待下さい。(木佐貫)

★1年前の正月、2011年がこんな年になるとは誰も予想しなかった。その意味では2012年の世界情勢を展望するのも無謀かもしれないが、先を見据えることで、かえって現在の課題が見えるのではないか。......ということを「2030年の日本経済」特集のときにも書いていた。2013年の正月には少しは成長しているのかどうか。★堂場瞬一先生の連作短篇は今月で終わり。もちろんその記念というわけではありませんが、特集にもご寄稿いただきました。ちなみに、語り口調ですがインタビューではありません。毎回、力強い挿絵を寄せてくださった管野研一さんともども感謝。(小野)