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2012年11月号【編集後記】

★ここしばらく、リーダー論がにぎやかだ。必要な資質は決断力だ、いや協調性だ、と。しかし政治でもビジネスでも、リーダー自身の個性や人格以上に、大事を成し遂げるための適材適所を実行できるか否かが、もっとも重要なポイントではないか。

人を見る目、つまりは「人事」である。★「組織の成果は、誰を採用し、誰を解雇し、誰を異動させ、誰を昇進させるかという人事によって決まる」と言ったのはP・ドラッカー。では具体的には、どんな人事が良くて、どんな人事が拙いのか。特集を組んでみました。★九月号の「今月の一枚」で取り上げたヤンキース・イチローが絶好調。大リーグという組織のなかでの「人事異動」が、良い刺激をもたらしたとも言える?(木佐貫)

★日本なんて徹底的に破壊し作りかえろ――という米国内の厳しい世論に抗い、戦後日本の再建に尽力したのは米国の大物政治家スティムソン。一方、今の日本の政治家が自国を叩き潰すと叫んで集票しようとするのはなんとも皮肉。★昨今の研究により、日本が開戦に踏み切ったのは独裁や暴走の結果ではなく、権力が脆弱だったからとされるが、鼎談「民主主義の限界」で細谷雄一氏が指摘するとおり、戦争の総括が歪んでいるから日本はリーダーを叩き潰すことばかりに夢中になってきた。「知らずしらず戦前と同じ轍を走っていることに早く気づけ」とは至言。自戒を込めて噛みしめる。(中西)