2013年2月号【編集後記】

★対談や座談会の数日後に速記会社から分厚い速記録が送られてくる。それに朱を入れ、あるいは原稿用紙に一からまとめ直し、出席者のお宅に届け、もしくは速達で送り、内容をチェックしてもらう。

パソコンやボイスレコーダーはもちろん、ワープロも宅配便もバイク便もほとんど使われていなかった二〇年以上前の話。★今は校了間際の突発的事態にも「年末進行」の師走の選挙にも対応できるようになった。どこかの党のように「準備期間が足りず」なんて言い訳は通用しない。★昨年は選挙の年だったが、日米韓はいずれも前回より盛り上がりに欠けたといわれる。しかしそれは有権者も政治家も現実の厳しさを知ったからだと考えれば、決して悲観することはない。(木佐貫)

★恒例の大学特集。ある学生の「英語も勉強も大学入学のときが一番できた(今はダメ)」という話が頭に引っかかっていたのと、昨夏、インターンシップで小誌編集部に来た学生が「大学に入ると馬鹿になる!」という企画を出してくれたことが今回のテーマを考えるきっかけに。★主張にも乱暴なやり方にも賛成できないが、大学の「数」について問題提起した文部科学大臣はあえなく落選。「教育を、取り戻す。」と謳いつつ、大学についてはほとんど何も言っていないに等しい党が大勝。「大学は票にならない」どころか、避けたほうがよい話題なのかも、と少々皮肉な気分に。(小野)