2015年10月号【編集長から】

こんにちは、中央公論編集長の安部順一です。

 今月はまず、誌面刷新のお知らせです。10月号から「文字を大きく、読みやすく」誌面を刷新しました。パソコンやスマホを毎日何時間も使う方が増え、老眼鏡世代ばかりでなく、若い世代でも目の疲れを訴える方が増えている実情を踏まえたものです。本誌が文字を大きくするのは、2003年1月号以来、約12年ぶりです。目次をはじめ、誌面デザインもすっきりとさせました。図表も見やすくし、「わかりやすい」「役に立つ」を目指します。新誌面の感想をぜひお寄せください。今、定期購読をお申し込みの方には、読売日本交響楽団のクラシックコンサート・ペアチケットや「中央公論」「婦人公論」の創刊号復刻版が当たる「定期購読キャンペーン」も実施中です。

 さて、8月下旬の上海株急落に伴う世界同時株安、9月3日の「抗日戦争勝利70年」の記念式典と軍事パレードと、中国関係のニュースがひっきりなしです。中国は何を考え、どこへ行こうとしているのか、今月号の特集「習近平の実力」は、その最高指導者に焦点を当てました。就任当初は凡庸とも評されていましたが、今や「毛沢東の再来」に。その力の源泉を探ります。

 猛暑だったこの夏、昼下がりのビールが恋しくなりました。だから、というわけではありませんが、呑んべえたちのために特集「旨い酒が飲みたい!」をお届けします。東海林さだおさんと椎名誠さんのほろ酔い対談などのほか、酒場詩人・吉田類さんの連載「酒は人の上に人を造らず」もスタート。新連載では、鹿島茂さんの「宝塚をつくった男・小林一三――人口学的発想の経営術」も注目です。

 最後にちょっとしたクイズを。「NEOニッポン列島改造論――『子どもが育つ街』のつくり方」。島根県江津市の小学校では、子育て支援のための特別授業があります。"先生"役を務めるのはだれでしょう? 答えは本誌で。一部のネット書店でも購入できます。