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2022年1月号【編集長から】

 「君はいつも鼻が出てるねえ」。上司にそう言われたのはもう1年以上前のこと。あの頃は、いつまでたってもマスクに慣れず、気がつくと鼻を出して呼吸していました。それが今では鼻まできちんとマスクで覆い、帰宅すれば手洗いうがいを欠かしません。おかげで、かぜ一つ引かずに毎日を過ごしています。コロナ禍でこうした習慣が身についた人は大勢いるでしょう。

 コロナの感染はひとまずおさまっています。専門家も首をかしげる急激な感染者の減少ですが、ワクチン接種などとともに、人々がコロナ禍で学んだ新しい生活習慣によるところも多いのではないでしょうか。このまま終息するかどうかは疑問ですが、街の様子はコロナ前の状態に戻りつつあるようです。私の周辺でも自粛していた夜の付き合いが再開し始めました。よく聞くのが「飲み方が変わった」といった声です。かつては2次会、3次会と足を運んでいたある人は「ペースがつかめなくて悪酔いしそうだから」と、早々に家に帰りました。

 慣れ親しんだ日常が戻ってくるのは喜ばしいことです。ただ、歴史に残る災厄の中で生まれた有益な知恵や習慣は、仕事のやり方にも日々の生活の中にもたくさんあるはずです。単にコロナ前に戻るのではなく今後に生かさなくてはもったいない、と自分に言い聞かせています。

編集長:吉山一輝