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昭和レトロはどこへ行く――令和の若者にウケるわけ

高野光平(茨城大学教授)

平成レトロのゆくえ

 その平成レトロなのだが、SNSで最新の流行を拾ってみると、ポケベル、PHS、たまごっち、プリクラ、スケルトングッズ、お菓子、ジュースなどの「モノ」が目立つ。また、ドラマ、映画、アニメ、ゲーム、音楽、着メロ、初期ホームページなどの「メディアコンテンツ」もさかんに語られている。

 一方で、何かがこぼれ落ちているような気がしてずっと違和感があったのだが、最近ようやく分かった。現在の平成レトロに欠けているのは「空間」ではないだろうか。

(続きは『中央公論』2024年6号で)

高野光平(茨城大学教授)
〔こうのこうへい〕
1972年生まれ。東京大学文学部卒業後、電通勤務を経て、東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程修了。2016年より現職。専門はメディア史、戦後日本文化史。著書に『昭和ノスタルジー解体』『発掘! 歴史に埋もれたテレビCM』、共著に『失われゆく仕事の図鑑』など。
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