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10年後も20年後も不動の定番になるシリーズに。マンガ界レジェンドによる、文庫『マンガ日本の古典』と『マンガ日本の歴史』の魅力とは

あの本が売れてるワケ 若手営業社員が探ってみた

さらなる売り伸ばしを目指して

出版社としては『古事記』や『源氏物語』など1巻ごとの購入も有難いですが、全巻セットを購入していただければさらに嬉しいもの。しかし全巻となると値段も高く、なかなか手が出しづらいだろうと思案していたところで、書店員さんから「全巻入る袋があればいいのでは」とアドバイスをいただきました。

 

社内で検討したところ、宣伝部からトートバッグの提案が。さらに製作会社やデザインの検討まで一手に引き受けるとのこと!伊沢さんの拡材作成時から、宣材写真の撮影に同行し、伊沢さんのポージングなども決めていた宣伝部員の方に引き続き担当してもらいました。トートバッグのデザインは、それぞれの巻からレジェンドたちのイラストを使用した、『マンガ日本の古典32巻セット』のためのオリジナルデザインに。

 

そして、このトートバッグがさらなる売り上げ増加の転機だったのです。2019年秋頃から全巻購入の特典として展開したところ、冬休みや受験シーズンとも重なり、瞬く間に売れ始めました。

『マンガ日本の古典』のトートバッグ。それぞれの著者の特徴がわかる、見ていて楽しいデザイン

トートバッグの特典を紹介した拡材や、伊沢さんが考案した、巻ごとのストーリーにまつわるクイズPOP等を作成。各書店の協力を得て、店頭での盛り上げも継続的に行いました。さらにその後、2020年の春頃に、伊沢さんが運営するYouTubeQuizKnock会議中【サブチャンネル】」の動画内で伊沢さん自らクイズに答え、『マンガ日本の古典32巻セット』を実物を用いて紹介していただきました。メインチャンネル「QuizKnock」も老若男女問わずに楽しめるコンテンツで、登録者数が184万人いますが、このサブチャンネルも、YouTubeを見る若年層に大きな影響力を持っています。このときの動画を書店店頭でもDVDで流してもらうなど、様々な動きにより、刊行から27年、受験生の時に読んだ人の子どもが、また受験生となって手に取ってくれる。それぐらいの長い時間をかけて、不朽のロングセラーとしての地位を確立したのです。

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