皆さんから寄せられた投票の中から、いくつかを抜粋してご紹介します。
友人との会話についていくために
倍速視聴するユーザーの急増は現代社会の何を表しているのかを、様々な角度から浮き彫りにする。
▼映画、ドラマを倍速視聴、10秒飛ばしで観る。そんなの邪道だ、と批判するのは簡単だが、そこに内在する論理を丁寧に拾っていく。思い当たること、多々あり
(文春新書・前島篤志)
▼映画を早送りで観る背景には、友人との会話についていくためにたえず話題の情報に接しなければならない若者の苦境があった。今の10代はなんと生きにくいのか!
(PHP新書・西村健)
▼年配の方々が買われるのだろうと思っていたが、20代の男女も読んでくださったようだ
(丸善ジュンク堂書店・市木誉世夫)
キーワードとなるのは、「今年の新語2022」で大賞に選ばれた「タイパ」(タイムパフォーマンス)だ。
▼「ながら見」は以前からしていたし、オチが知りたいだけの動画で倍速を試したらハマってしまったが、映画でやろうとは思わない。人によって「タイパ」は違うと気付かされた
(喜久屋書店宇都宮店・細野嘉美)
▼発売後、「実は私も」という声を多く聞いた。潜在していた問題を顕在化させた功績は大きい
(祥伝社新書編集長・飯島英雄)
▼そもそも新書自体ファスト教養なのではないかと自らの仕事にもグルグルする毎日だ
(集英社新書編集長・金井田亜希)
▼「快適」だけを求めるのも否定はしないが、退屈にはならないのだろうか。本を作る側にいる人間としても答えを探している
(岩波ジュニア新書編集長・山下真智子)
〔『中央公論』2023年3月号より〕
「新書大賞2023」上位20冊までのランキングと、有識者48名の講評など詳細は、2023年2月10日発売の『中央公論』3月号に掲載されています。
特設ページでも上位20位までのランキングを掲載しています。
「新書大賞」特設ページ https://chuokoron.jp/shinsho_award/
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