国会議員に「職業選択の自由」はあるか?
日本人は、「世襲」を本当には嫌っていない、いや、実は好んでいるからである。
選挙の結果を見ても、日本財団の調査結果にしても、どちらも少なくとも「世襲」への積極的な嫌悪を示していないことから明らかだろう。
ではなぜ、「世襲」は「問題」なのだろうか? なぜ、マスコミは「世襲」や「格差」を「問題」だと報じるのだろうか?
政治家の家族であっても、職業を選ぶ自由も権利もある。いや、政治家の家族「であるからこそ」、と言わなければなるまい。
政治家の家に生まれたからといって、家業でもないものを「世襲」しなければならないわけではない。逆に、「世襲」してはならない、というのも日本国憲法第22条で保障されている職業選択の自由を侵すことになる。
なるほど、後援会(地盤)、知名度(看板)、さらには資金(鞄)の三つの「バン」は有利になろう。それでも、選挙に当選するだけでも難しく、それを続ける(連続当選)のは至難である。
三つの「バン」を持ちながら、女性問題で自由民主党を追われた中川俊直氏(広島4区)は、今回の選挙で落選した。1994年の小選挙区比例代表並立制導入以降、新人立候補者の世襲率は低下傾向にある。
では、政治家とおなじく「世襲」が話題になる皇族については、どうか?