中野は東京人の変化にいち早く適合した成功例
きっかけは2012年、中野四丁目にあった警察大学校などの跡地に中野セントラルパークがオープンしたことにあります。
それまでオフィス街のイメージがほとんどなかったエリアに、2棟の大型オフィスビルが建ち、キリンホールディングスや栗田工業といった大企業の本社がテナントとして入居。また新たに早稲田大学、帝京平成大学、明治大学などのキャンパスが開校し、若い人が行きかうようになりました。
新宿の近くに位置する中野は、もともと駅前に宿泊・音楽の複合施設である中野サンプラザ、漫画専門の古書店「まんだらけ」のようなお店が立ち並ぶ複合ビルの中野ブロードウェイを構え、カルチャー色が強い場所でした。そこにまた若い人たちが新たに流入したことで活気が生まれています。
古くからの商店街だった中野サンモールにも気の利いた居酒屋や商店が並ぶようになり、まさに「働く」と「暮らす」が両立した、トレンドを捉えた「街」へと変貌を遂げました。
駅前のシンボルだった中野サンプラザは、23年7月に閉館、解体され28年度には、7000人収容のホールを備えたオフィス・ホテル・住宅などの複合施設に生まれ変わる予定です。さらに多くの人が集まる街に変貌を繰り返すのが中野駅前地区です。
その中野駅から中野通りを北上すると五差路があり、正面に神社と薬師があります。このあたりは新井薬師と呼ばれ、新井薬師公園や新井天神通りを歩いていくと平和の森公園があります。ここには下水道局の水処理センターがあり、綺麗な芝生の公園になっています。
あまりに元気になり過ぎた感のある中野駅前の雑踏から離れ、住環境を重視してあえてこのあたりに住むのも良い選択かもしれません。