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東京人の変化にいち早く対応した成功例・中野を核とする中野区。競争力を失いつつある<かつてのブランド住宅街>を抱える杉並区の「輝く街・くすむ街」

牧野知弘の23区「街間格差」第6回
牧野知弘
高円寺純情商店街(写真提供:Photo AC)
「家を買うなら五輪後」とまことしやかに語られた東京23区。蓋を開けてみれば、資材の値上がりや「おうち時間」増加などに伴い、むしろ首都圏では高騰したマンション・戸建ても多くみられ「期待通りにいかなかった」という読者も多いのでは。しかし不動産事情に詳しく、多くのベストセラーを持つ牧野知弘さんはコロナ前に刊行した著書『街間格差』で今の変化を鋭く予言していました。その牧野さんが23区、それぞれの区でこれから輝く街、くすむ街をピックアップ! 今回は「中野区」「杉並区」です。

カギのような形をした中野区

中野区は北半分が東西に長く、それでいて南半分はすぼまった、カギのような形をしています。そのため区の北側には広範に西武新宿線が走っていますが、中央部を東西に走るJR中央線の距離は短く、駅は東中野と中野の2駅。

さらに区の南側には東京メトロ丸の内線が走りますが、中野坂上を起点として駅は本線が新中野、支線は中野新橋と中野富士見町のみ。

その中でも中野駅周辺はここ数年で大きく姿を変えたエリアです。

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