自衛隊の特殊性
世界の軍隊と比べる際には、日本の自衛隊の特殊性を押さえておく必要があります。
第二次世界大戦後、日本が非武装化される中で、新たな軍事組織は警察予備隊として始まり、保安隊、自衛隊と改編されていきました。憲法9条があるため、自衛隊は公式には「軍隊」と呼ばれることはなく、もちろん徴兵制もありません。
このような歴史的背景から、日本では一般に、「一流の市民になるために、自衛隊に入らなければ」という発想はほとんど見られません。他国では、社会的弱者が軍隊に入ることで地位の上昇を図る、という選択肢がありえますが、戦後の日本ではそのような考えが根付かなかったのです。
そして日本では、現在にいたるまで、自衛隊の隊内平等を要求するようなフェミニズム運動がありませんでした。