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最も小さな区でありながら魅力は23区最大級の台東区、北千住の成功に続いて殺伐としたイメージから脱却したい足立区の「輝く街・くすむ街」

牧野知弘の23区「街間格差」第10回
牧野知弘
浅草・浅草寺の雷門(写真提供:Photo AC)
「家を買うなら五輪後」とまことしやかに語られた東京23区。蓋を開けてみれば、資材の値上がりや「おうち時間」増加などに伴い、むしろ首都圏では高騰したマンション・戸建ても多くみられ「期待通りにいかなかった」という読者も多いのでは。しかし不動産事情に詳しく、多くのベストセラーを持つ牧野知弘さんはコロナ前に刊行した著書『街間格差』で今の変化を鋭く予言していました。その牧野さんが23区、それぞれの区でこれから輝く街、くすむ街をピックアップ! 今回は「台東区」「足立区」です。

最も小さい区でありながら魅力の詰まった台東区

台東区は東京23区の中で最も面積の小さな区でわずか1011平方キロメートルしかありません。しかしその中に魅力がギュッと詰まった区とも言えます。

その中心地はやはり上野です。上野駅には山手線、京浜東北線、宇都宮・高崎線、常磐線などのJRの基幹となる路線、東北、上越、長野、北陸の各新幹線に加え、東京メトロ銀座線、日比谷線も含めて多数の鉄道が走っています。

上野東京ラインの開通によって、JR主要幹線の多くが東京からさらに先の品川まで繋がることになり、「通過駅化した上野が地盤沈下する」などと言われましたが、どっこい、「街」自体の魅力もあり、今も変わらず多くの人が行きかっています。

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