最も小さな区でありながら魅力は23区最大級の台東区、北千住の成功に続いて殺伐としたイメージから脱却したい足立区の「輝く街・くすむ街」
牧野知弘の23区「街間格差」第10回
牧野知弘
交通事情が大幅に改善された足立区
足立区は南西部と東部を川が分断しています。南西部は荒川と隅田川が互いにくねくねと蛇行して流れており、東部は中川が葛飾区との境となっています。足立区は川に囲まれた区なのです。
鉄道を眺めてみると、JR常磐線が北千住から区の南の縁を縫うように進み、綾瀬の先で葛飾区へと抜けています。
東武伊勢崎線は荒川縁の堀切から北千住を通って小菅、西新井、竹ノ塚方面へと向かい埼玉県の草加方面へと走っています。
かつて区内を走る鉄道は、東武伊勢崎線が南北に貫いていくだけで、交通利便性が低い区でした。
それが2005年につくばエクスプレスが開通して東部の交通状況が改善され、さらには2008年、荒川区の項目で登場した日暮里・舎人ライナーが見沼代親水公園駅まで開通。それまで陸の孤島と言われた区西部の交通事情が大幅に改善されました。。