1年間に刊行された新書から、有識者、書店員、各社新書編集部らに投票してもらい、その年「最高の一冊」を選ぶ「新書大賞」。2020年12月から21年11月に刊行された1300点以上の新書を対象とした「新書大賞2022」の結果が22年2月10日に発表され、『生物はなぜ死ぬのか』が第2位に輝いた。生物が免れることのできない「死」の意味について正面から向き合った同書はベストセラーとなり、21年4月の刊行から約1年を経た今も版を重ねている。担当編集者のコメントと共に、同書から“ヒトの死”について論じた部分を掲載する。
人間はなぜ死を恐れるのか
昨年4月の発売以来、年代も問わずたくさんの方にお読みいただき、ありがたいことに14万部を突破しました。
〈死を前向きに捉えられるようになった〉
〈生物学的な死の理由は、目からウロコ〉
〈死は生物にとって必要なものだという事実は、とても納得できるものだった〉
など、これまで恐怖の対象だった「死」への見方が変わった、というご感想が大多数です。
エッセイストの酒井順子さん、サイエンス作家の竹内薫さん、書評家の永江朗さんなど、多くの識者の方からも推薦コメントを頂戴しました。
また、NHKの『おはよう日本』で「これまでの死生観が変わる一冊」と取り上げられたことで各書店の新書売り上げ1位を獲得するなど、大きな反響を呼びました。
死は、誰にとっても避けたいものだとは思うのですが、なぜ絶対に避けられないのか。人間はなぜ死を恐れるのか。その理由を、本書でぜひ知っていただきたいです。
*以上『生物はなぜ死ぬのか』担当編集者より