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黒井文太郎 ウクライナでも暗躍する民間軍事会社の実態

黒井文太郎(軍事ジャーナリスト)
写真提供:photo AC
 ウクライナ侵攻でも、ロシア側での活用が報告されている民間軍事会社。果たしてそれは戦争を変えるのか。その盛衰とウクライナ侵攻での実態について、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏が論じる。
(『中央公論』2022年9月号より抜粋)

ロシア軍も活用する民間軍事会社

 7月12日、イギリス国防省は「兵力不足に悩むロシア国防省が通常ではない徴兵に頼っている可能性がある。これには、民間軍事会社『ワグナー・グループ』が収監中の囚人を募集することも含まれる」との声明を発表した。

 ウクライナに侵攻したロシア軍は、民間軍事会社(プライベート・ミリタリー・カンパニー/PMC)も使っている。PMCとは、国家の正規軍ではないが軍隊のように兵器と兵士を揃えた軍事組織で、正規軍の一部業務の下請けをしたり、紛争地帯で活動する企業の警備を請け負ったりする"戦闘も可能"な特殊な民間企業である。

 現代の戦争について語るうえで注目されるのがこのPMCの存在である。ウクライナでの彼らの活動は、現代のPMC事情を知るうえで格好の事例であるが、その分析の前にまずはPMCの前史から振り返ってみたい。

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