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辣腕の女性編集者が語る 新書の現在、そして未来 <新書大賞2021>【女性編集者座談会】

新書大賞2021
小木田順子さん(幻冬舎) 草薙麻友子さん(光文社) 大岩央さん(PHP研究所)
左から小木田順子さんと2020年の担当作『自分の頭で考える日本の論点』、草薙麻友子さんと担当作『続・秘蔵カラー写真で味わう60年前の東京・日本』、大岩央さんと担当作『世界史の針が巻き戻るとき』
書籍の中でも世相が如実に表れると言われる「新書」。今回は、ベストセラーを数々手がけてきた辣腕の女性編集者に集まってもらい、新書の現在と未来について語ってもらいました。

新書のグローバル化が進んだ

――新書で多数のヒット作を手がけてきた女性編集者3名に集まっていただきました。まずは、2020年の新書市場をどう振り返りますか?

小木田 新刊の売れ行きが弱かったと感じます。2018年、19年に刊行されたものが何冊も売り上げランキング上位に入っていました。また、20年はコロナ禍によって刊行を延期したものも多かった。新書の主な売り場である都市部の書店の休業の影響が大きかったと思います。

草薙 世界に共通するコロナ禍も相まって新書のグローバル化が進んだ印象があります。朝日新書の『コロナ後の世界を語る』、文春新書の『コロナ後の世界』のほか、PHP新書の「世界の知性」シリーズも好評ですね。

大岩 新書の書き手はこれまで日本人がメインでしたが、20年はマルクス・ガブリエルやユヴァル・ノア・ハラリなど世界的な知識人の論考が目立ったように思います。コロナだけではなく、民主主義の機能不全、気候変動など、世界で起きている問題を同時進行で肌身に感じた年だったことが新書の世界にも表れたのではないかと思います。

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