日常にも生きる「歴史学」の思考法 <新書大賞2025>3位『歴史学はこう考える』レビュー

日常にも生きる「歴史学」の思考法
気鋭の歴史家がその手の内を明かす。
▼プロが自身の仕事を語った本は様々な業種で多々あるが、学者のそれは珍しく画期的だと思う。史料の扱い方・読み方が具体的かつ丁寧に解説されており、歴史の探究のされ方に新鮮な驚きが多くあった(山下書店羽田店・里見清)
▼歴史学を専門としない読者のために書かれた、歴史学の「方法」を解説する画期的な新書(紀伊國屋書店新宿本店店長・星真一)
▼歴史に関する本が、どういった目線で書かれているのか、どういう解釈があるのかなど考えたことはなかった。歴史書の読み方が変わる気がした(星野書店・須藤紀子)
著者は「何が事実か」を論争する以前に、歴史学のプロセスを知ることが重要だと説く。
▼コロンブスの卵のような書。ありそうでなかったアプローチ(角川新書編集長・岸山征寛)
▼溢れかえる情報の信頼性をどう見極めればいいのか、信頼度の高い情報はどうやって生み出されているのか知りたいという読者の欲求が高まっているからこそ、これだけ話題になっているのか(岩波ジュニア新書・須藤建)
▼この本は歴史学の新定番になる!(くまざわ書店営業推進部部長代理・飯田正人)
▼このようなテーマ・切り口で本になること、また、言語化できることに驚嘆した。歴史研究者が論文を執筆している際に行う、問いを立て、資料を検証、考察した結果生じた「結論」には、エモーショナルな賛否ではなく、その根拠と過程を理解する必要を説く(朝日新書・大﨑俊明)
〔『中央公論』2025年3月号より〕
「新書大賞2025」上位20冊までのランキングと、有識者45名の講評など詳細は、2025年2月10日発売の『中央公論』3月号に掲載されています。
特設ページでも上位20位までのランキングを掲載しています。
「新書大賞」特設ページ https://chuokoron.jp/shinsho_award/