中国では「朝鮮族」が韓国カルト布教の橋頭堡に 統一教会もガンガン進出

現代中国に広がる新興宗教
安田峰俊

統一教会の中国への進出方法

高額な献金や合同結婚式で有名な統一教会は、はやくも毛沢東時代1960年代から中国国内に浸透をはじめた。近年は北京市・天津市・広州市・瀋陽市・西安市などの各主要都市に拠点を展開し、ひそかに布教活動をおこなっている。

さらに中国公安部は、統一教会傘下の国際教育基金会、鮮文大学校や清心国際病院などが交流を名目にして浸透を図っており、さらに仕事や留学で海外にいる中国人を意識的に教団に取り込んで中国国内での布教を担わせているとみている。

現代中国の秘密結社 マフィア、政党、カルトの興亡史

安田峰俊

天安門事件、新型コロナ流行、アリババ台頭、薄熙来事件、孔子学院――。激動する国家にうごめく「秘密結社」を知らないで、どうやって現代中国がわかるのか? 清朝に起源を持ちいまなお各国に存在するチャイニーズ・フリーメーソン「洪門」、中国共産党の対外工作を担う「中国致公党」、カルト認定され最大の反共組織と化す「法輪功」など。大宅壮一ノンフィクション賞作家が、結社の行う「中国の壊し方」と「天下の取り方」に迫り、かれらの奇怪な興亡史を鮮やかに描き出す。

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安田峰俊
1982年滋賀県生まれ。ルポライター。立命館大学人文科学研究所客員研究員。広島大学大学院文学研究科博士前期課程修了(中国近現代史)。2019年、『八九六四――「天安門事件」は再び起きるか』(KADOKAWA)で大宅壮一ノンフィクション賞・城山三郎賞をダブル受賞。2021年、『「低度」外国人材』(KADOKAWA)が及川眠子賞受賞。他に『現代中国の秘密結社』(中公新書ラクレ)、『さいはての中国』『もっとさいはての中国』(ともに小学館新書)、『中国vs.世界』(PHP新書)など著書多数。
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