「街」が開花した清澄白河、しないままの東雲を抱える江東区、南北に長い形と鉄道・道路が今一つフィットしていない江戸川区の「輝く街・くすむ街」
牧野知弘の23区「街間格差」第12回
牧野知弘
ポテンシャルが開花した清澄白河
また最近注目を集めているのが清澄白河です。都営大江戸線と東京メトロ半蔵門線が交差する駅であり、都心部へのアクセスは軽快です。
しかし、そうした交通利便性以上に、近年この街は、30代から40代を迎えたミレニアル世代を惹きつける魅力を備えました。
米国の人気カフェ、ブルーボトルコーヒーが店舗を構えると、街中の倉庫や工場の一部が続々とコンバージョンされ、お洒落なカフェや飲食店、雑貨店が周辺に多くオープンしたのです。
もともとこの周辺は江戸時代からの物流拠点であり寺院も多く、清澄庭園、木場公園などの公園が整備され、運河周辺も江戸の名残を留めた雰囲気の良い場所でした。そのポテンシャルが現代になって開花したのでしょう。
1995年にオープンした東京都現代美術館の周辺には、多くのギャラリーが軒を連ねています。また「深川資料通り商店街」や「のらくろード商店街」など個性的な商店街も多く、若者や観光客の心を惹きつけています。