【最終回】フェアと本売りの未来を探る! ~中公新書60周年・中公文庫50周年フェアから「俺」フェアまで~

あの本が売れてるワケ 若手営業社員が探ってみた 連載回最終回

品切れ続出!僅少本フェア

小社で人気のフェアで、他の版元でもよくやっているのを見かけるのが「僅少本フェア」。通常フェアでは展開された銘柄のうち、売れ行きがいいものは追加で受注したり、単品で大きく展開したりするのが定石です。しかしこのフェアでは、「在庫が少ないけど直近では重版の予定がない本」を「売り切り御免」で並べています。

沖縄フェアや北海道フェアと同様、いやそれ以上に、「今ここで買わないと」という心理をくすぐりますね。

 

また、いつも個性的なフェアをでっかく展開することで有名なブックファースト新宿店で先日行われていた「名著百選 2022私が出会った一冊」では、展開当日から売り切れとなっている銘柄が散見されました。出版社に在庫がなかったのか、あるけど改装が必要なのかわかりませんが、貴重な一角を「ただいま売り切れ中 ご注文承ります」という張り紙で埋めてPOPだけついている、という異様な光景は、フェアというのが売り上げup以上の目的を持っていることの示唆のように思えてなりません。

ブックファースト新宿名著百選フェア.jpeg

(ブックファースト新宿店 ※展開は終了しています)

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