ガザ紛争、長期化の要因と停戦のシナリオ...オスロ合意からの「二国家共存」路線を再考するとき

鈴木啓之(東京大学中東地域研究センター特任准教授)

アメリカでの抗議デモの影響

 二つ目のシナリオは、イスラエルの軍事行動を外部から止めるというものです。これには、アメリカがイスラエルに今まで以上に圧力をかけることが必要になります。アメリカではイスラエルによるガザ攻撃に反対するデモが盛り上がっていますが、大統領選挙を控えている以上、バイデン政権が機敏に反応するとは思えません。(談)


(続きは『中央公論』2024年7号で)

中央公論 2024年7月号
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鈴木啓之(東京大学中東地域研究センター特任准教授)
〔すずきひろゆき〕
1987年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員PD、同海外特別研究員などを経て、2019年より現職。著書に『蜂起〈インティファーダ〉』(東京大学南原繁記念出版賞)、編著に『パレスチナ/イスラエルの〈いま〉を知るための24章』など。編著の近刊に『ガザ紛争』がある。
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