父・ハマコーと親子二代、無派閥の理由

浜田靖一(自民党国会対策委員長)
浜田靖一氏
(『中央公論』2024年5月号より抜粋)

親父は派閥に入れてもらえなかった

――浜田さんの父で「ハマコー」の愛称で親しまれた自民党の浜田幸一元衆院議員は、ほとんど派閥に属しませんでした。浜田さんも議員生活の大半を無派閥で過ごしています。


 親父の場合は、派閥に入りたくても入れてもらえなかったんです(笑)。自分は入りたい派閥が見つからなかったと言うか......。

 渡辺美智雄先生(元外務大臣)の魅力が大きすぎたのかもしれません。秘書として3年間お世話になり、仲人もお願いしました。1993年に初当選した時点で当然、渡辺派に入る以外の選択肢はありませんでした。95年に先生が亡くなり、では次はどうするかと言っても、あそこまで人間的な魅力やオーラのある人はそうそう見つからない。98年に山崎拓先生(元防衛庁長官)が旧渡辺派から独立して作った派閥(近未来政治研究会)には加わらず、そこからずっと無派閥でやってきています。


――途中で派閥入りの誘いを受けることもあったのでは。


 あったかもしれないけれど、後から加わったら「外様」ですからね。やはり派閥はチャーターメンバー(創立会員)が大事にされるものですよ。

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