父・ハマコーと親子二代、無派閥の理由
浜田靖一(自民党国会対策委員長)
総裁選は党三役人事とセットで
――派閥単位で争われてきた総裁選のあり方や党執行部人事の決め方は変わるでしょうか。
これまでは総裁を出した派閥からは原則、幹事長、政調会長、総務会長のいわゆる「党三役」は出さず、別の派閥から起用するのが不文律になっていましたが、これからはそうはいかなくなるでしょう。能力本位、適材適所で選ぶというのであれば、総裁選では総裁候補が「自分が当選したら三役は誰それ」と具体的な人事案を掲げ、セットで投票してもらう形にすれば、透明性も確保されるし、一つの考え方かと思います。
――これまでは総裁選の集票にどれだけ貢献したかという「論功行賞」で人事が決まることもありました。
総裁とセットで投票するか、幹事長など主要なポストごとに立候補を募り、それぞれ投票で選ぶしかないんじゃないでしょうか。「政策集団」ごとの調整で人選をすればそれこそ旧態依然と言われるでしょうし、そうなれば「政策集団」を作らなければ幹事長になれないということになりますよね。
――今の自民党で果たしてそのような抜本的な改革は可能でしょうか。
世の中は確実に変わってきているのに、自民党は変わらなくていいんですか、ということです。例えばLGBTQ(性的少数者)について、自民党支持層の多数を占める地方の高齢者などには拒否反応が強いのですが、若い人の感覚は違います。こうした新しい価値観も取り入れていかなければ、これからの選挙は厳しいと思いますよ。ちなみに僕は、「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」の会長です。