父・ハマコーと親子二代、無派閥の理由

浜田靖一(自民党国会対策委員長)

好きな親分のもとに集まればいい

――自民党は派閥をめぐる政治資金規正法違反事件を受け、カネと人事で影響力を行使する「これまでの『派閥』を禁止する」とする一方で、「政策集団」の存続を容認しました。

 なんで「政策集団」って言わなきゃいけないのかね......。そういうのが馴染まないからひとりでいるのかもしれません。「政治家集団」ならいいけれどね。

「政策本位で集まれ」と言っても、政策のどこをポイントにするのかで基準が変わってくるし、集まったところで、「政策が違う」ことを理由にまたすぐ分かれる可能性もあるわけです。

 親分のことが好きか嫌いかで人が集まるというスタイルが一番いいのではないか。その人の魅力、面倒見の良さ、政策が好きで総理になってほしい、だから総裁選を手伝う。好きな親分のもとに集まっていれば、(パーティー券を販売してキックバックを不正に得るというような)多くの見返りは求めないんじゃないでしょうか。それぐらい単純にしないと、なかなか人は集まりませんよ。

 カネと人事で影響力を行使する派閥は禁止すると言っても、人の集まりである以上、最後は必ずまたそこに行き着きます。今回の件も(パーティー券販売で得た収入を)正しく処理し、オープンにしていれば、何の問題もなかったわけです。商売をやっている知人に言われちゃいましたよ。「先生方は小遣い帳もつけられないのですか」って。脇を締めて、問題が起きないようにきちんとしていれば済む話だったのに、国会議員が辞めるような話にしてしまったんです。ただ、時代の価値観は変わってきています。集まる側も、親分に絶対、忠誠を尽くすかと言えばそうではない。実はそこが一番の問題点かな、とも思っています。

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