西 和彦 大学中退の私が工科大学を創設する理由

西和彦(日本先端工科大学〔仮称〕設置準備委員会準備委員長)

新大学は五つのコース

 私が創設しようとしている日本先端工科大学(仮称)は、
「表面・超原子先端材料工学コース」
「医工学コース」
「IoTメディアコース」
「移動体工学コース」
「地球・月学コース」
 の5コースで構成します。初年度定員は150人。そして1学年のうち30人程度は留学生を受け入れたいと思っています。

 教員はすでに外国人も含めて35人が内定しています。教員になってほしいのは、企業で30~40年エンジニアをやってきたような人たちです。彼らは優秀ですが、忙しくて博士号を取ることができないままここまで来た。そういう方は、まず非常勤で教えながら、数年かけて大学院に行って博士論文を書き、博士号を取っていただく。そして、博士号が取れたら教授になってもらおうと考えています。実務経験のある教授の授業は、学生にも良い刺激になるはずなので、ぜひ今までの蓄積された経験を教えてあげてほしい。企業は人材の宝庫です。企業で働いている皆さんは、自分が宝だということを認識しないままに退職していく。こんなに悲しいことはありません。

 入試では、専門の面接者が、すべての学生を1時間半かけて面接していきます。専門の面接者を頼むのは、学校の教員による面接だと、生意気な学生を採らない傾向があると思うからです。(笑)

 私は、従順ではない、思い切り生意気な子を見つけたいと考えています。ペーパーテストでは測れない才能を発掘したい。日本のものづくりのスキルを受け継いでいける人材は必ずいるはずです。

(後略)

(全文は『中央公論』2023年2月号で)

構成:樋田敦子

中央公論 2023年2月号
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西和彦(日本先端工科大学〔仮称〕設置準備委員会準備委員長)
◆西和彦〔にしかずひこ〕
1956年兵庫県生まれ。早稲田大学理工学部中退。在学中の77年にアスキー出版を設立。87年アスキー社長に就任。その後アスキーがCSKの関連会社になり、社長を退任。米国マサチューセッツ工科大学メディアラボ客員教授、東京大学大学院工学系研究科機械工学専攻ⅠoTメディアラボラトリーディレクターなどを歴任。博士(情報学)。現在、須磨学園学園長。
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