ヒットを"準備"する~芦沢央10周年記念作品『夜の道標』の成功に向けて、我々は何をやっていたか~

あの本が売れてるワケ 若手営業社員が探ってみた
中央公論新社の若手営業社員が自社のヒット本の売れてるワケを探りつつ、しれっと自社本を紹介していく本企画。第8回は、発売1週間で重版が決まった、芦沢央『夜の道標』を題材とします。

人気作家の10周年記念作品の刊行に向けたガチガチの準備編

前回の記事で、出版社が「周年」を祝いがちであるということの秘密についてお話ししました。あれは主に故人の著者の編みなおしや復刊等において、「没後○○年」「生誕○○年」と名付けることでフックをつくっている、という話でしたが、今回は現役バリバリの人気作家の10周年。祝わないわけなくない?ということで、発売の2ケ月前、担当編集、宣伝部、営業部による厳粛なる会議を開催。そこで決まった作戦が

でした。かなりテンコ盛りと言えます。

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