大量の相続発生で「空き家問題」と向き合う大田区。海岸側と内陸側でまったく別の顔を持つ品川区の「輝く街・くすむ街」

牧野知弘の23区「街間格差」第4回
牧野知弘
天空橋駅近くの羽田イノベーションシティ。先端技術の研究、そして実証実験フィールドとして機能している(写真提供:Photo AC)
「家を買うなら五輪後」とまことしやかに語られた東京23区。蓋を開けてみれば、資材の値上がりや「おうち時間」増加などに伴い、むしろ首都圏では高騰したマンション・戸建ても多くみられ「期待通りにいかなかった」という読者も多いのでは。しかし不動産事情に詳しく、多くのベストセラーを持つ牧野知弘さんはコロナ前に刊行した著書『街間格差』で今の変化を鋭く予言していました。その牧野さんが23区、それぞれの区でこれから輝く街、くすむ街をピックアップ! 今回は「大田区」「品川区」です。

「大田区」の輝く街・くすむ街

大田区はその面積が6083平方キロメートル。23区内で最も大きな区です。ちなみに2位が世田谷区(58・05平方キロメートル)、3位が足立区(53・25平方キロメートル)です。

東海道線と京浜東北線が区の南北を貫き、多摩川手前の蒲田から川沿いには東急多摩川線が多摩川駅まで走り、さらに東横線で田園調布駅へと繋がっています。

そしてこれらの線路を挟んで、街並みが大きく変わる、というのがこの区の特徴です。

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