ヒット作は狙って出せるのか!? ~売れるきっかけ作りの努力と、『女人入眼』『幸村を討て』にみる歴史小説の可能性~

あの本が売れてるワケ 若手営業社員が探ってみた

ターゲットを絞り囲い込む②

~じゃあフィクションはどうやればいいんだい~

と言っても、「○○歳の人のための小説」なんてタイトルのものが売れるかというと、もちろんそういう簡単な話ではない。ただただ「おもしろいです!」と言って売れるものもあるにはありますが、「どんな人が読むと面白がれるのか」を示してあげるのがよいかと思います。
じゃあフィクションの場合どうやって「あなたがターゲットですよ」と伝えるか。新刊プロモーション会議の際、まず話題になるのが推薦者の存在です。大作家Aさんが面白いと言っている=「拝啓 大作家Aさんのファンの方々 あなたがターゲットです」、というわけです。これが拡大したのが有名な文学賞と言ってもいいかもしれません。ビッグネームな選考委員のお墨付きならさぞかし面白いのだろう、と思えるという寸法です。
あとは、ポップに「最高に泣ける家族小説!」とか、「絶対に騙されるミステリー!」とか書くことでカテゴリーを示し、読者を限定するやり方もあります。皆さんも書店でよく見ることと思います。

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