
2017年10月号【編集長から】
<政治・選挙制度改革とは何だったのか> 小選挙区比例代表並立制のもとで、初めて衆院選が行われたのは、一九九六年十月のことです。政党助成金の導入で利益誘導型政治に終止符を打ち、政権交代可能な二大政党制に...
<政治・選挙制度改革とは何だったのか> 小選挙区比例代表並立制のもとで、初めて衆院選が行われたのは、一九九六年十月のことです。政党助成金の導入で利益誘導型政治に終止符を打ち、政権交代可能な二大政党制に...
<等身大の自画像とは> エズラ・ヴォーゲル教授が、戦後日本の経済成長を讃えた「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を著したのは、40年ほど前の1979年のことです。日本経済はその後、85年のプラザ合意による...
<英語一強時代の日本語のサバイバル術> 機械が訳したらしい、たどたどしい日本語の説明書きを、海外製品を扱うネット通販サイトでよく見るようになりました。そもそも関心がある商品の情報ですから、表現が稚拙で...
<報道も科学もファクトが重要だ> 肺に入れても害のないフロンガスが冷蔵庫から消えたのに、金属やカーボンの塊である飛行機が飛ぶのを禁止されていない理由は、人類に科学があるからでしょう。五感では把握しかね...
<暴走する北朝鮮、迷走する韓国> 北朝鮮はミサイル挑発をやめようとせず、韓国は長い政治空白の末ににようやく新大統領が決まったばかりです。朝鮮半島情勢はどう動くのか、多角的に考えました。北の挑発に対し、...
<あいまいな日本の憲法> 「阿吽の呼吸」や「以心伝心」で通じる日本的なあいまいさが、憲法にも潜んでいると思い知らされた気がしました。 5月3日に施行70年を迎える日本国憲法。その最大の特徴を東京大学社...
<歴史力で乱世を生き抜く> 現在が第二次大戦前に似ているという説があります。 英フィナンシャル・タイムズ紙は今年の初めに「欧州にファシズムの波が押し寄せ、第二次世界大戦が勃発した当初、孤立主義だった米...
<ふるさと納税の本末転倒> テレビCMも流れるほど人気の「ふるさと納税」。都市で働く地方出身者が、住んでいる自治体に納める地方税の一部を、寄付の形で地方に還元するというのが、本来の精神でした。過疎など...
<国立大学の地盤低下 湯川博士なら何という> 1949年に日本初のノーベル賞を受賞した湯川秀樹博士は53年、京都大学基礎物理学研究所の初代所長に就任しました。学外の研究者が参加する日本初の共同利用研究...
お陰さまで本誌は創刊一三〇年を迎えました。現存する国内の雑誌では最長寿とされています。古きが故に貴いとは申しませんが、消長の激しいメディアの世界で、総合月刊誌という形態を維持したまま、他のどの雑誌よ...
<「人口減ペシミズム」に陥るな/夢の「長寿物質」臨床研究始まる> 人口減少と経済成長の関係を正面から問い直した新書「人口と日本経済」(小社刊) が売れています。今回の特集はその著者、吉川洋立正大教授を...
<他誌では読めないノーベル賞・大隅教授のスペシャル対談/五木さんが見たミック・ ジャガー> ビッグニュースが飛び込んできました。大隅良典・東工大栄誉教授のノーベル生理学・ 医学賞単独受賞です。 11月...
<このままでは、親不孝者が得をする社会になる> ラジオから緊急ニュースが流れてきました。「高速道路を一台の車が逆走しています。運転中の方はご注意ください」。高齢のドライバーが大声で叫びました。「何いっ...
月刊誌の編集作業は発売月(9月号だと8月)の前月に行います。この7月は <海外> 3日 バングラディッシュで、日本人7人を含む多数が犠牲になったテロ発生 12日 オランダ・ハーグの仲裁裁判所が、南シナ...
8月号は「世界を蝕むポピュリズムと排外主義」「日本人横綱は誕生するか」の2つの特集をメーンにしています。前者は英国のEU離脱とドナルド・トランプ氏の米大統領選共和党候補確定を受けたものです。 「民...
こんにちは。中央公論編集長の安部順一です。 参院選が7月10日の投票日へ向け、事実上スタートしました。今回の参院選の隠れたテーマは「シルバー民主主義」ではないでしょうか。この言葉が人口に膾炙するよ...
こんにちは。中央公論編集長の安部順一です。 今月号は、ちょっとしたクイズから始めましょう。大阪市120.1、東京都区東部(墨田区・江東区・江戸川区)114.8に対して、東京都区西部(新宿区・中野区...
こんにちは。中央公論編集長の安部順一です。 新年度が始まりました。旅立ちの季節でもあります。大学や社会に、異動や転居で、それぞれ新たな一歩を踏み出した方もいらっしゃることでしょう。今月号は、そんな...
こんにちは。中央公論編集長の安部順一です。 「人工知能が囲碁プロ破る」「人工知能 東ロボくん 東大入学へ前進」など、最近は新聞やテレビで「人工知能(AI)」に関するニュースをよく見かけるようになり...
こんにちは。中央公論編集長の安部順一です。 日韓関係に影を落としてきた慰安婦問題での両国政府の合意は、「戦後70年」「日韓基本条約50年」の昨年を締め括るにふさわしいニュースでした。もっとも、両国...
あけましておめでとうございます。中央公論編集長の安部順一です。おかげさまで、本誌は今年、創刊130年目(第130巻)を迎えました。明治20(1887)年以来の永きにわたり雑誌を出し続けることができた...
こんにちは、中央公論編集長の安部順一です。 パリ同時多発テロは、無差別の大量殺人を狙った点で、2015年1月の風刺週刊紙『シャルリー・エブド』本社襲撃事件に比べても衝撃的でした。その後も、組織的では...
こんにちは、中央公論編集長の安部順一です。 2400万人が視聴したテレビ討論会って、想像できますか? 2016年米大統領選挙へ向けて、本格的な論戦の火ぶたが切られた8月の共和党指名候補者討論会の話...
こんにちは、中央公論編集長の安部順一です。 アップル創業者スティーブ・ジョブズの影響もあってか、最近の京都や鎌倉では座禅を組みに来る外国人旅行者が増えているそうです。中曽根首相や安倍首相ら歴代首相...